ハルダーのショックレスハンマーでありがちな、
「ハンマーの柄が折れてしまった」
「交換用の柄の入手方法がわからない」
「柄の交換方法がわからない」
「柄の交換って難しそう」
という声に答えます。
ポキっと折れてしまったハルダー(HALDER)のショックレスハンマー(無反動ハンマー)の柄。
販売店の樋口金物で交換方法の紹介はあるんですが、解説がドイツ語でさっぱりわからないんですよね。
だけど、やってみると意外と簡単に交換出来ます。
今回は交換方法と注意点をまとめました。
もちろん日本語です(笑)。
ちなみに柄はamazonで入手出来ます。
その他、交換に必要になる道具類もまとめました。
道具さえ用意してしまえば、ものの30分で出来ました。
交換手順を簡単に言うと、
- 古い柄の固定(ロールピン)解除
- 古い柄の取り外し
- 新しい柄の厚さ調整
- 新しい柄の挿入
- 新しい柄の固定(ロールピン)
です。
林業1年生の私が、今回実際に交換した手順をまとめました。
交換にチャレンジしたい方はどうぞ参考にしてください。
必要な物
交換用の柄
ハルダーショックレスハンマー用の柄は打面の直径に応じて2種類あります。
お使いのハンマーに合うものをご準備ください。
↓直径50mmのものはこちら。私が使っているのはこれです。
↓直径60mmと70mmのものはこちらです。
ちなみに柄の材はヒッコリー製です。
ヒッコリーは北米原産でクルミ科の高木。
硬いので道具の柄に用いられたり、フローリングなどの内装材に使用されています。
予備も含めて3本入手したら、模様が三者三様。
上が芯材(赤身)メインで作られたもの。
真ん中が芯材と辺材(白身)の境目のもの。
下が辺材(白身)のものでした。
林業マンは木目の具合も気になります。
交換で使う道具
交換に使った道具たちです。
- ハンマー
- ピンポンチ3.0mm
- 鉄鋼用ドリル刃
- ラジオペンチ
- インパクトドライバーか電動ドリル
- マイナスドライバー
- 作業台
用途などを紹介していきます。
ハンマー
ハンマーの修理にハンマーが必要というというのはなんとも皮肉。
ハンマーを何に使うかというと・・・
柄を固定しているロールピンの抜き差し及び、柄の挿入に使用します。
私はたまたま持っていた、プラ面と金属面が一体となったショックレスハンマーを使用しました。
ロールピンの抜き差しに金属面、柄の挿入にプラ面という使い分けです。
多少の傷を気にしなければ、有りものでいいと思います。
ハルダーを愛用する林業マンにはハンマーが2個必要という事です(^^;
ラジオペンチ
ハンマー台座に残った柄の残骸をむしり取るのに使います。
普通のラジオペンチで大丈夫ですが、なるべく大きい物が力が入りやすいです。
私は全長170mmの物を使用しました。
インパクトドライバーか電動ドリル
ハンマー台座に残った柄の残骸を壊すのに使います。
柄の先には金属製のクサビが入っていて、それも壊す必要があります。
なので、刃は鉄工用でなるべく太いものが良いです。
私は手持ちであった、6mmのものを使用しました。
マイナスドライバー
貫通式がベストですが、普通のマイナスドライバーでも大丈夫です。
ハンマーで打撃を加えるので多少強度が必要です。
ハンマー台座に残った柄の残骸をこじるのに使います。
ピンポンチ3.0mm
柄を固定しているロールピンを抜くのに使用します。
ハンマー台座を壊さない為に、必ず3.0mmのものを使用してください。
私は持ってなかったので買いました。
鉄工用ドリル3.8mm
柄にロールピン挿入用の穴を開けるのに使用します。
ロールピンのサイズ4.0mmにマッチさせるのに、サイズは必ず3.8mmのものを使ってください。
3.8mmで木工用の物が入手できなかったので、今回は鉄工用を使用しました。
インパクトドライバー用でも、電動ドリル用でもどちらでも良いかと思います。
こちらも手持ちが無かったので買いました。
↓インパクトドライバー用
↓電動ドリル用
作業台
なくても大丈夫ですが、あったほうが作業がしやすいです。
無ければ地面でも出来ます。
作業手順
道具が準備出来たところで作業手順に移ります。
ロールピンを抜く
柄の台座に挿入されているロールピンを抜きます。
3mmのピンポンチをハンマーで叩くと簡単に押出せます。
作業台の隙間を利用して叩きます。
取り出したロールピンです。
ロールピンは再利用するので無くさないように注意です!
折れた柄を壊しながら抜く
折れた柄を壊しながら抜きます。
見た目には分かりませんが、柄の先端にクサビが入っているので、どんなに引っ張っても抜けません。
なので、ドリルで粉砕しながら抜きます。
ドリルで穴を開けると、切り粉にクサビの鉄粉が混じります。
深さは台座の終わりを想像しながら適当に加減しましょう。
手持ちのインパクトドライバーで穴を開けられるだけ開けたら・・・
端っこをマイナスドライバーでこじります。
手では厳しいので、ハンマーで叩きながら。
柄がぐしゃぐしゃになってきたら、ラジオペンチで引き抜きます。
引き抜けたクサビがこちら。
台座の底にドリルの傷が少し付きましたが、気にしません。
新しい柄を仮挿入し、柄の厚さを調整する
この工程は飛ばさないよう、要注意です。
新しい柄のクサビを一旦外して、台座に仮挿入してみて下さい。
このクサビを一旦外します。
そこそこの深さまで入れば問題ないですが、多分奥の方まで入らないと思います。柄を少し削って厚みを調整しましょう。
鉈で軽く削って本体に仮挿入しながら様子を見ます。
左が買ったままの状態。右が削ったもの。
最終的にはクサビで固定するので、底までドン突きさせても大丈夫です。
ちなみに、私はこの工程をせずに作業を進めてしまった結果、どんなに頑張って叩いても柄が底まで入らず、ハンマーの全長が少し伸びてしまいました。
この状態で使い続けた結果、柄がスッポ抜けてしまったのでおすすめできません。
↓その時の記事です。
柄を本挿入
柄の先端にクサビをセットして柄を挿入して下さい。
手では入らないので、ハンマーでガンガン叩いて入れて下さい。
途中でクサビが効いて柄が固定されていきます。
頑丈な作業台か地面でやると良いと思います。
地面でやる時は当て木などをして、養生しましょう。
前述の通り、買ったままの柄だと底まで入らない可能性がありますので要注意です。
ロールピンを入れる
3.8mmドリルで柄に穴を開けます。
開けた穴にロールピンを当てて、ハンマーで叩いて挿入します。
無事、元の姿に戻りました。
まとめ
今回の作業時間は30分程度でした。
新しい柄を入れるのに多少苦戦したので、次回はもう少し早く出来るかと思います。
交換に必要な特殊工具は、3.0mmのピンポンチと3.8mmの鉄鋼用ドリル刃です。
この2つが準備できれば、あとはありふれた工具かと思います。
何度も書きましたが注意点は、新しい柄の本挿入前に柄の厚さを調整する事ですね。
気をつけて作業して下さい!
今回使った道具たちをおさらい
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